汗かき、べそかき、自転車漕ぎ、

自転車旅で感じたこと、ぼやきその他いろいろ

第三十三走:奥さん、東京まであと180キロだってさ。

 

遂に遂に関東に入りました…

今は群馬県猿ヶ京温泉におります。

長岡辺りから国道17号をずっと走っておりますが湯沢辺りからだったかな、東京まであと何キロって案内が出始めました。東京かあ、東京だよ奥さん。癖っ毛、戻ってきたんだね。

 

さて三国峠どうだったのか、さあ今日の走りをおさらい。走りたてほやほやのうちにどうぞ。

 

そうそう今日の目覚めは良いとは言えなかったね。なぜかって?起こされたからさ。なにに?サイレンさ。あの奇妙な音の緊急サイレン。最初何のことか全くわからなくて、奇妙な音だなあって。なにか大掛かりな訓練かと思いました。眠い目をこすって体を起こして、耳を傾けてみた。北朝鮮がミサイルを発射したから建物の中へ避難してください、って。犯人は北朝鮮のミサイルでしたか。と起きてトイレに顔を洗いに行ってこの日が始まりました。

 

セブンで朝ごはん食べてたらおじさんに話しかけられて、息子さんがロードバイクを欲しいそう。今はクロスバイクに乗っているそう。中学生だってさ、いいねえ。癖っ毛がこのビリーちゃんを購入したのは高校卒業と同時。ケチな癖っ毛には本当珍しいけど、貯まった小遣いほぼ全部はたいて彼と出会った。もう少し早く出会えてたらとも思うよ。高校で自転車部とかやってみたかったなあ。レースをするには少々出会うのが遅すぎたかな。だから中学生でってなったら羨ましいなあなんて思いながらお話してた。おじさんからじゃあ頑張ってねって、今日も走り始めました。

 

とりあえず目標は今日で三国峠越え、せっせと新潟を南下しておりました。ここで悪魔の囁き、モンスター飲んじゃいなよって。三国峠はすごくびびっていたし朝から飲もうと思ってた。でも残り50キロくらいになってからかななんて飲まずにだらだら。小千谷のセブンで休憩している時も飲みそうになったけど、とりあえず南魚沼か湯沢行ってからって。そこまでは緩い上り坂かほぼ平坦だからまだ飲み時ではないなって。

 

南魚沼入ると本気丼って幟が沢山。今調べてみたらコシヒカリのキャンペーンをやっているみたい。卵かけご飯屋さんやらラーメン屋さんやら色々なところにあったからどんな料理なのか気になっていたけどそのまま湯沢へ向かいました。各店で南魚沼のコシヒカリを使ったどんぶりをキャンペーンしているみたい。

 

ちょうどチェックポイントの湯沢に着きました。ここから段々と登り始めていく。一気に600、800、1000m...って標高線を見るのが怖かった。とりあえずもう1時を過ぎてお昼だったのでご飯を食べることにした。湯沢駅前の中野屋さんでへきそばってのをいただいた。南魚沼地方発祥でへき、って器に盛られて供される。これはインパクトがあって面白いなあと思って寄ってみました。

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2人前からの注文で2人前いただいちゃいました。基本的には前にも言いましたがカロリー低いのでそばはあまり食べないけど、今日は残り40キロもなくて実質漕ぐのはあと三国峠まで25キロ。そのあとは下るだけ。だから名物というし食べてみました。歯応えあって、香りも良かったですね。2人前でしたがペロッと。料理待っている時間の方が食べる時間より長かったんじゃないかな?綺麗に並べられて見ているだけで楽しいですね。

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 そしてモンスターとの最終決戦。駅前のセブンで買うつもりで止まりました。ここから本格的な登りが始まる。この先には到着予定地の群馬県側のローソンまでコンビニがない。飲むならここだ。

でもなんか飲まずにいくかって。ここでモンスターに頼ったらずっと頼りそうで。ここは実力でいかなきゃいけない気がした。これで飲んで越えても胸張って三国峠を越えた、埼玉戻ってきたって言えなくなりそうで急にびびったのかね。モンスターは飲まないことにした、実力で自力で越えることにした。

 

で登り始めたんだけど坂がどうこう、登りがどうこうの前に寒いんです…。道の気温表示で15℃でした。登り坂の時は本当に汗かくからそれがこの気温で冷えてきつかったですね。まあ周りを見渡せばスキー場だらけ高原地帯ですからね…。鼻水たれてはすすっての繰り返し、なんとも格好悪いね。レインウェア着てもいいけど動きづらいし、長袖は持ってきていないし…。1人長期旅模様の自転車旅人とすれ違ったけど彼は長袖長ズボンでばっちり防寒してたね。少し無鉄砲過ぎましたかね。9月はぎりぎりいけると思っていましたが。

 

で峠自体はどうだったのかって言うと正直言うほどでもなく助かりました。少々ビビりすぎていましたかね。国道なのでやはり傾斜はそこまできつくなかったです。まあずっと3.40キロ登りというのは傾斜がどうあれ簡単ではないですけれども、県道で大変な道を濃霧と雨の中登った四国カルストに比べればなんのその。淡々とひと漕ぎひと漕ぎ確実に進んでいきました。

あとは交通整備のおじちゃん達に助けられました。ここ1ヶ月走ってるけど交通整備のおじちゃんに話しかけられることはなかったけどここのおじちゃんたちは気さくでしたね。1人は通り過ぎる時にどこいくん?って。埼玉戻ります。頑張ってねーって。ほんの一瞬のだけどこのひとときが力になるんだ。基本的にここら辺車は高速道路使うしあまり交通量はないからね、1人で孤独に登ってる。おじちゃんも1人ぽつり交通整備が寂しかったのかな。

もう1人は片側通行整理の人で待っているときに、どこからきたの?って旅の話して。三国峠までの道について尋ねたりした。ここまで来たらもう大丈夫よ、って。よしあとひと息って漕ぎ続けた。

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閑散とするオフシーズンの苗場スキー場を過ぎて遂にここまで来た。モンスターなしで。しつこいか、でも自分にとっちゃそこそこ大きな意味があるんだ。自力で来たんだ。当たり前っちゃ当たり前なんだけどね、情けない。ここからは群馬の市街地まで下りでそこから埼玉まで平坦だ。もうあとは楽ちん、榛名山群馬県庁には昔行ったことがあるしお馴染みの道だ。ここまで来た。正直、無理そうだったら、湯沢か少し頑張って苗場で今日は過ごして明日また三国峠越えようと思っていた。けど朝から登りはしんどいし、苗場とか寒過ぎてとても夜を越せそうになかった。

よしよしよし、自分の胸を叩いてよく頑張りましたって。三国峠のトンネルでは叫んだね、ふぉーって。気持ち良かった。

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群馬県に入ったで、関東に戻ってきたんだ。

少し下って今は猿ヶ京温泉付近にいます。下りも下りで大変だったよ、寒い寒い。少し街中まで下れるところまで行こうと思ったけど5時過ぎで日は沈みかけていたしここで今日はストップ。まんてん星の湯さんでお風呂に浸かりました。いやあ最高でしたね。湯に浸かってもなお鳥肌たってる程には身体が冷え切っていましたからね。

 

ローソンのフードインで今日はコンビニご飯。食べながら記事を更新しております。今日はいい夢見られそうだ。

三国峠を越えたご褒美にまたアイスを食べて寝ますかね。埼玉の自宅まであと120キロ。恐らくこれから30キロくらい下りじゃないかな、だから実質走るのは100キロもないと思う。

終わるぞ終わる、旅の終わりがすぐそこだ。

1日だけでいいから帰ったらお家のお布団でお寝坊さんしたいねえ。

 

まあ気を抜かず、最後の道色々噛み締めながら着実に進んで参りたいと思います。明日は距離もないので朝寝坊できるかなあ、今夜は記事も更新したし本でも読んで最後の野宿楽しみます。最後、最後ってなんかしんみりしてしまいますねえ。

ではでは失礼します。本日もお読みいただきありがとうございました。

 

あと1日、あと1日。