汗かき、べそかき、自転車漕ぎ、

自転車旅で感じたこと、ぼやきその他いろいろ

旅の終わりに:小を重ねて大を成す。

 

今日は祖母の家に顔を見せに行き、玄関前で洗車してきました。最終日も雨に打たれ、汚れてました。綺麗になってよかった。本当にビリーちゃんお疲れ様でした。

久しぶりに荷物なしで乗ったけどあんなに軽かったんだね。気持ちよかったなあ、すいすいすいすい。

おばあちゃんは好きだよ。癖っ毛が作れない料理を作れる。ちぎり絵もうまい。健康を意識して地域の体操なんかに行ってたりする。じいちゃんはもういないけどずっと円満に暮らして。

ただやっぱりうちの家庭は少し保守的で息苦しさを感じる時もある。今日もこの後はゆっくり家にいなさいよなんて言われたから今後のロシアの話を少ししたけど、祖母がなんでそんなことするんだ、危ない、胃薬も買ってきておくねとか。郷に入ったら郷に従え。薬も現地の訳のわからない薬が抜群に効くってわかっている。インドネシアでも結局日本から持って行った薬は全然使わなかったなあ。食当たりとかあって飲んだけど効き目がなかった。末っ子だからかねえ。心配はありがたいことなんだろうと思いますが。癖っ毛の家庭三代で恐らく海外出たのは姉と自分だけでして。姉は高校受験に失敗して私立へ行った。そこの修学旅行がオーストラリアへ2週間だったかな。お兄ちゃんは大学以降韓国とか旅行で行ってた気もするようなしないような。そんなでザ・島国日本人の家庭なので海外に漠然と不安とか恐怖があるんだろうなあ。もちろん自分も昨年初めてインドネシアで海外デビューする前は海外に行ったらスリに遭うとか黒人に襲われるなど訳もわからないことを考えておりました…。幸い1度もありませんでした。

自分も将来父や祖父の立場になったらこうなるんだろうか。でも本当申し訳ないけどまだ子供の立場しか経験ないからねえ、全くわからないんだ。いやあ親不幸、祖母不幸だなあ、本当に。正直ロシア渡航前に顔見せ行くのも気が重いなあ。またどうせ危ないのなんのって言われて、エネルギー全部吸い取られちゃう気がするんだなあ。今日もなんか疲れちゃったなあ。

 

で本題でして昨日はなにも達成感や実感がないなんてことを話しましたが今回はそれについて書いていこうと思います。

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グーグルマップで休憩したコンビニ、ご当地ものを食べた食事処にあとは基本的に国道沿いですが曲がったところなんかにピンを打っていました。これを見ると確かに走っていたんだなあ、と少しは実感が湧いてきます。

 

旅が終わって、家族や友達におめでとうやお疲れさまと言ってもらっていますが、当の本人はぽかーんとしています。一応、ありがとうございますなんて返してみますが。あとはああ、なんて生返事。旅の道中で会った人たちも同じように、どこから来たのやどこ行くのと聞かれた際に旅の話をするといいリアクションをしてくださる。これから沖縄いきます、新潟まで北上します、って言うとすごいねえって。地方の友達に会ったりした時なんかは、よく来たねえって。でも当の本人は相変わらずぽかーんとしています。

 

正直近畿過ぎて四国辺りからずっとこの不思議な感覚に襲われていました。でも一丁前に書き起こすのは終わってからでないと権利がないと思ってずっとふつふつお腹の底に。

きっとその不思議の秘密がタイトルのそれなんだろうと思います。

 

小を重ねて大を成す。

 

これ道中で勝手に癖っ毛が思いついた教訓です。知らぬ間にどこかで見て勝手に自分で作ったようにしていたらまずいと思って検索かけましたがヒットしなかったので恐らくオリジナルです。

でも同じようなことを言っている方々は沢山。

 

宮本武蔵さんは、千里の道も一足ずつ運ぶなり、って言っていたり。

二宮尊徳さんは、小を積みて大と為す、なんて。
一歩一歩の尊さ、と松下幸之助さんも説いている。

 

道中で会った人や家族に友達も驚いてくれる、いいリアクションをくれる。ただ当の本人はぽかーんとしている。それは恐らく本人以外は”大”すなわち結果しか見ていない、というよりそれしか知らない。それから判断していいリアクションをくれる。ただ当の本人からしたら”小”すなわち過程が先頭に来る。毎日淡々と140km走っていたら知らぬ間に大阪で友達とお好み焼き食べていて、広島の友達の家泊まって、沖縄で小6と中2の弁当箱を洗ってて、福井で二日酔いして、酔いが覚める頃には埼玉の自宅に戻っていたという感じ。

 

全くこの西日本旅はすごいものだったり、立派なものだとは思っておりません。本当に誰でもできると思っています。小学5年生以上の体力と自転車、5.6万円程の資金、それに時間があれば誰でも。しかし嬉しい限りで多くの方がある程度のリアクションをしてくれるのでそこそこインパクトのあることだろうとは思いますし、客観的にこれを”大”とするという前提で話を進めます。多少なりとも出発前は自分自身でも大きいことだと思っていたからブログを開設したというのもまた事実でございます。

 

走り始める前はこの5000kmという数字を恐れておりました。あまりにも巨大で、できるのだろうかと。いや無理だ。地図を開いて見る度に途方に暮れておりました。

 

毎日英単語を10個ずつ覚えていたら知らぬ間に100万単語覚えていたなんてのと同じだと思っています。

本当に一歩一歩は小さい。その過程は大したことないんです、本当に。5000km走ったなんていうとすごいことのように聞こえるかもしれない。アメリカ横断できる距離ですし。ただ1日を見れば140kmしか走っていない。特に今日は日曜日ですから全国で何十、何百人以上の方が140km以上走っていると思います。自転車関係の投稿で人気ユーチューバーのけんたさんはこの前1日で415km走った動画なんて上げていたりした。出雲大社前日なんて1日で15kmしか走っていない。

 

この小を重ねて大を成す感覚をこれからの生活に活かしたいし、活かさねばと感じております。

今年の夏前中国語をやろうとテキストまで購入しました。台湾に旅行で行く予定もありますし、仕事でも台湾や中国が取引先で多いので使うこともあるだろう、と。ただ最初の子音や母音でいきなり面を喰らいまして…。日本のそれと比べたら莫大な数でして自学では途方に暮れてしまいました…。そんなでいつの間にかテキストを開かなくなっておりました。

今は少し中国語と向き合える気がします。タイミング的にまたすぐどこか行ってしまうので中途になりそうで始めるタイミングは様子を見ておりますが、この積小為大を活かせそうです。逆にそれらに下向きになるのではなく、話せる自分つまり最終的なゴール、”大”を見据えて楽しく取り組めるような気がします。折れそうなときもなんとかひと踏ん張りできそうです。こう口で言うのはやはり簡単ですからしっかりと結果を示していかねばと思います。

 

急にはやはり話せるようになりません。一から、子音から積み重ねていくしかありません。いつか話せるようになりたいなあなんて夢見ていたって話せるようには絶対になりません。どんなに強くそうなりたいと願うよりも、膨大な数の音声のうちの1つでも覚えた方が確実にそれに近づくのです。

将来会社からなにか任務や課題、売上目標を提示されたとき、無理ですよと文句を垂れるよりも着実にまずできるところから取り組む。今はそう思います。

 

就職活動なんかで座談会などに行くと新人や2.3年目で取引先企業の売上前年比何十また百%以上増を達成した”できる”新入社員さん方がお見えになっていました。その”大”だけを見てなんとなくすごいなあ、とか就活生ながらに感じておりました。実際に大変なことだろうと思いますし、学生の自分には到底まだできないと思いますが同じことだったのだろうと感じます。マメに取引先さんと接触を図ったり、他社製品研究だったりそれに伴い自社について分析をしたり1つ1つ小を積み重ねていった先に大があったんだろう、と。

その方々もぽかーんとしておりました。すごいことをしたなんて到底思っていないような態度で、なんか人事や上司に呼ばれてそこの前に座っているような雰囲気で。これでもかと言う程自分の実績に対して謙遜されている方もおられました。みなさん同じようなことを口にしておりました。取引先さんを大切にして、主体的に取り組んでとか、わからないことがあれば積極的に上司に相談してとか。なんとなく就活生でもわかるような当たり障りのないと言えばないことでした。でも今なら少し、ほんの少し外枠だけですが種がわかるような気がします。

 

まあそもそも大を成す必要はないのかもしれません。ひとの価値観はそれぞれです。

自分は小学校6年の卒業文集の将来の夢の欄で、チャンピンズリーグにアーセナルのキャプテンとして出場し優勝カップを持ち上げるなんてことを書く程には負けず嫌いで野心はある類の人間です。

ぜひ今回得た小を重ねて大を成す、これを今後の勉強や仕事、生活に活かして大なり小なり自分の目標や夢を少しでも達成して、謙虚さは忘れずも自分に自信を持った自分の目指す素敵な大人になりたいなあと思う所存です。

 

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汚いメモ書きも使えないクリートも全部思い出の品で捨て難いけど捨てなきゃなあ。

優勝カップやメダルを家や部屋に飾るのは良くないってどこかで聞いたことがあるようなないような。過去に固執しないように気をつけないと。

 

ではでは、失礼します。

お読みいただきありがとうございました。